2枚目悪夢再び

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紅緒と名乗る少女エクソシストが蓮の後をついていく。蓮は気になって仕方ないが、彼女は空腹と疲労困憊だった。家に帰り、紅緒は自分で買ってきた弁当を食べていた。作ってあげようかと言ったら、「これ以上迷惑はかけられん!」と断った。頑固な少女である。「ねえ。紅緒。なんで君みたいなエクソシストがこの街に来てんの?」と聞いたが、「お前!さては子供扱いしているな!チビだけど十六なんだぞ」とキレられた。蓮は見た目に反して十六ということに驚いたし、チビとかは言わないでおこうと固く誓った。「すまん。本題に入るぞ。昨夜から十二年前のエクソシスト夫婦襲撃事件の悪魔が潜伏していると情報が入ったのだ。」「・・・!」蓮は椅子から落ちた。「俺の両親を殺した悪魔が・・・」「何!?その夫婦はお前の両親だったのか!?」「ああ。その事件で俺はショックでフツギが目覚めなかった。」「ショックで?フツギが それで目覚めなくなる、あるいは使えなくなることはないのだぞ。」「・・・どういうこと?」と蓮が慌てふためいている隙に紅緒は蓮のシャツをめくった。「ちょ・・!何すんの!!」「ウム、案外いい細マッチョだな!」「さてはお前!変態か!」蓮の顔はトマトのように真っ赤だ。紅緒はフツギの源である魔力を蓮の腹に集中させた。すると、魔法陣のようなものが緑色の光を放って出てきた。「これは封印の魔円だな。このせいで目覚めなくなったのだ。」「そんな・・・」蓮は呆然とした。だがすぐに「そいつは今どこなんだ!?」蓮は紅緒に聞いた。「わからない。アイツは隠れるのがうまい。そう簡単に見つから・・・」 ガシャーーーーン!!メキョメキョ とド派手な音がたった。「悪魔だ!お前は家にいろ!私が倒す!」「紅緒待って!!」必死についていくとアイツがいた。3つの目、牛のような角、合計6本の腕。12年前とあまり変わらない。だが、奴から出てくる魔力が上がっている。悪魔は人を殺せば殺すほど強くなる。彼は何人殺したのだろうか。「ぎゃはは!よう元気か糞ガキ!お前を殺しに来たぜぇ?!」「お前・・・」憎くて堪らない。今すぐでもぶん殴りたい。でもそんな力はない。紅緒は油断している悪魔に向かって槍を投げ、刺さった部位から赤い花が大きく咲き、爆発した。彼女のフツギの名は『紅蓮(ルージュロータス)』触れた部位に花を咲かせ、爆発させる能力。爆発からは逃げられないはずだった・・・
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