1人が本棚に入れています
本棚に追加
が、捨て身で、三輪車の少女に向かった。
「無理だっ!」
周囲全員が思った。
だが、奇跡は起こった。
超肥満の姉が、瞬時に三輪車を抱きかかえ、母親の元へ押し返したのだ。
おかげで、三輪車の少女は、転倒しただけの軽傷で済んだ。
だが、超肥満の姉は、無残にも・・・。
「お姉ちゃん、どこ? ちっちゃい子は、大丈夫? ねぇ、お姉ちゃん・・・」
多数のパトカー、救急車が、次々に到着。
その中に、見慣れない黒塗りの乗用車が一台。
「駒元奈良未さんの妹さんですね。お名前は、安佐未さんですね」
「はい、どちらさまですか。お姉ちゃんは、無事ですか?」
2066年7月20日 火曜日。夏休みが始まってすぐの、夕方の惨事だった。
最初のコメントを投稿しよう!