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「・・・・」
「・・・・」
無言の攻防。
鏡を凝視しているのは今年三十路を超える女。
鏡に映る自分の顔は、絶望に打ちひしがれている。
「そんな…バカな…!!!」
ある日の休日、久しぶりにじっくりと鏡を見た。
普段は仕事や時間に追われてパパパッとメイクは済ませるし眉の手入れは風呂上りにカミソリでシャシャッと整える程度。
じっくりと鏡を見る事なんてそうそうない。
鏡の中の自分が喋り出すわけもなく。
「…はぁ」
ぱたり、と音を立てて鏡を置いた。
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