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あ、目が合った。
微笑んでいる?!
心臓が跳ねる。あの笑顔は私に向けられたものなのだろうか。
ドキドキ落ち着かない!
でも大丈夫。まだ大丈夫。空気感染はそんなに威力はないはず。
え、こっちに近づいてくる?
そんな。あの人は気付いているのだろうか。自分の魅力の圧倒的なまでの破壊力に。
空気が薄くなる。息がしにくくなる。呼吸が早くなる。
と、隣に座るの?!
駄目だ。もうそろそろ限界かもしれない。
胸が苦しい。
肩が触れた。
じんわりと甘く痺れるような熱くなるような感覚。
体温の共有。
ああ、もう降参だ。
あの人を感じて、あの人色に染められる。
あの人以外を考えられなくなる。
私は感染してしまった。
恋という不治の病いに。
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