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「そか…残念だなぁ…」
本当に残念そうにしている彼女をクラスメイトの男達が呼ぶ。
「美希ちゃんー帰ろうぜー」
「あっごめん!今日はちょっと一緒に帰るのやめとく!」
「えーなんでだよー」
彼女と男達の会話を聞き流しながら
再び空を見る。
今日は雲一つない空だ…ずっと見ていると吸い込まれるような鮮やかな水色だ。
「ねっ!!」
再び肩を叩かれた。さっきより強めだったので今度は少し痛かった。
「なんだよ」
「私も今日の打ち上げ行くのやめる!」
「は?」
「私もね?正直…集団でわいわいするのあんまり好きじゃないんだぁ…だから徹くんが行かないなら私もついでに行かない!」
満面の笑みでこっちをみて
ニコニコしていやがる。
「勝手にしたらいいんじゃないかな」
「だからさ…今日一緒に遊ばない?徹くんと話して見たかったんだ」
「今話してるけど…」
「そうじゃなくて!遊びながら!」
「え、う、うん…」
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遊ぶと言っても一緒に帰っただけだったが
僕にとってとても楽しい時間だった。
彼女と話すとなんだが、心が楽になる
退屈だと思っていた高校生活も彼女を見るだけで少し楽しく思えた。
程なくして僕は彼女に想いを告げた。
彼女も同じように思っていてくれたらしく
僕らは付き合った。
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