『異愛』

峰影徹 編 第一章《追跡》

ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘﾘ…

「ん……ぁ…朝かぁ…」

けたたましい目覚まし時計の音に朝の弱い僕は無理やり起こされた。目覚まし時計を見るともう10時頃たった。

「少し寝すぎたかな…まぁいいか、」

ゆっくりとベットから出て、顔を洗いにいくと
昨日の夜更かしが原因なのか目の下のクマが出来ていた。

タオルで顔を拭くと少しずつ目が覚めてきた。
すると昨日の出来事を思い出してしまった。

「あぁ…そういえば僕振られたんだっけ…」

そうだ…昨日バイトから帰ってきて
シャワーを浴びたら美希から電話がかかって来て突然別れようって言われたんだっけか…
なんだ…夢じゃないのか
そっかぁ…

「美希…」

僕には美希しかいないのに
どうして僕から離れようとするんだ。
なにがいけなかったのだろうか
頭の中を美希への想いが駆け回る。

「そうだ、謝りに行こう。きっと謝れば許してくれるはずだ。」

僕は、身支度をして部屋から出た。