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それは大都市から始まった。
会社や学校に向けて道を歩いていた数人の会社員や学生が、突然狂ったように叫び始める。
「熱いーー!」
「身体が焼けるーー!」
「助けてーー! 燃えるーー!」
突然叫び始めた人達を眺める人達の目の前で、叫び声を上げていた人達は次々と、ボンっという音と共に炸裂し身体が塵になった。
塵を浴びた周りの人達もまた同じように叫びだし、次々と炸裂し塵に変わる。
それを目撃した人達は四方に逃げ散った。
だがその行為を嘲笑うように、逃げ散った人達もまた逃げた場所で炸裂する。
世界各国の大都市から始まった人間の炸裂は、次第に地方に拡散していく。
世界のあちらこちらで、貧富の差無く、身分の上下無く、老若男女の区別無く、次々と人間が炸裂した。
屋外の人間が次々と炸裂するのを屋内で目撃した人達の一部は、核シェルターに逃げ込む。
だがそれさえ無駄な行動であった。
逃げ込んだ核シェルターの中で次々と炸裂する。
共に核シェルターに逃げ込んだ部下が炸裂するのを見たある国の指導者は、これを他の国からの攻撃と考え、鍵の掛かった引き出しの中のボタンを炸裂する寸前に押した。
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