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おいっす! もういっちょ、おいっすー! みんな元気にしとるか? ウチは今日も元気バリバリやで~。
ウチは魔界サクラ。泣く子も黙るジゴクの使者やで。どや? こわいやろ~。え、こわくない? カワイイやて? あ、あほ。照れるやんか! もー、恥ずかしいわー。
……って、オトーーーーン!! いつからおったん? え、嘘やん。最初から? ちょっと堪忍してーや。女の子の部屋入るときはノックせな。たとえ娘の部屋でもや!
アカン。恥ずかしすぎて死にそうや。まさか鏡に向かって一人芝居してるなんて絶対に秘密にしときたかったのに。あっつー、体があつなるわー。
「悪かったなあ~、サクラ。魔界の力をレンタルしたるさかい、そない怒らんといてーな」
オトンが猫なで声だしよった思たら、オトンのごっつい手がウチの頭を包みよった。
ふ、ふん。そんな頭ナデナデされたぐらいで、ウチが懐柔すると思ってたら……思ってたら……しゃーないな。わかったわ。今回は許したる。でも次から気ぃつけてや。
さすがデビルなオトンや。駆け引きがうまい。ほんまウチじゃぜんぜんかなわんわ。
「ところで、オトン。ウチになんの用事や?」
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