気まぐれジャッジちゃん

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 いきなりケチつけてきたんは、ウチとそない年の変わらん女の子やった。なんやフリフリだらけのシャツにスカートなんて、どっかの外国の子かいな。しっかし、健康によーないって。若もんが今ごろから健康に気ぃ使ってどないすんねん。  いや、それよりもや。先に言わなアカンことがある。 「アンタなあ、ビシッとカッコエエポーズ決めとるけど、口の周りソースついてんで」 「ふぇ!? 早く言ってよ!」  ウチの指摘が効いたんか、女の子は頬を赤くして服の袖で口を拭おうとしよる。そんなんしたらアカンやろ。袖が汚れるで。 「待ち。ほれ、ハンカチ貸したるわ」  どうせウチにホロボされる予定やしな。せめてもの情けや。 「ありがとっ。うん。衛生的にセーフね」  女の子はゴシゴシ拭いたあと、洗いもせず、そのままハンカチを返しよった。ってか、さっきからアウトやらセーフやら失礼なやっちゃなー。 「これ、アウトちゃうんか?」  おかげさんで思わずツッコミ入れてもーたわ。 「魔法少女の付加価値がついたからセーフよ」
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