感染ゲーム

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 ☆ 「よっしゃ! クリアだ!」  桧山がそう声を上げた。嬉しそうな桧山に合わせて、取り巻きたちが笑う。  中間層のやつらは、桧山や取り巻きたちに顔を見せないようにして、揃って、アホくさという顔をした。残りの下層の人間たちは、そっと息をついたり、何とも言えない表情をしたり。そして僕と言えば――。  もう二度と、こういう小学生みたいなことを始めるのはやめてくれ。  そう切に願った。  そして僕はその場を離れ、桧山のせいで我慢しなければならなかった尿意を処理するため、急ぎトイレへと向かうのだった。  -終-
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