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第壱部 ~現代編~ 第一話 久方の 光のどけき 春の日に…
その出会いは、
光のどけき春の日に不意に訪れた…。
花咲学園高等部の入学式を目前に控え、
紅羽(くれは)は都内の桜開花宣言のあった翌日に
桜の花を写メにおさめようと散歩に来ていた。
…なんて綺麗な男の人なんだろう?…
…トクン…
きっとまた会える!紅羽はそう確信した。
※久方の 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ
~紀友則~
(口語訳)
日の光がのどかなこの春の日に、
何故落ち着かずに桜の花は散ってしまうのだろうか。
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