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こうなってしまったら、人の言葉など耳には入らない。
物を投げつけることがないように気をつけ、落ち着くのを待つしかなかった。
30分ほどして、感情を爆発させていた圭太が、今度はめそめそと泣き出し始めた。
「圭太、どうした?」
話が出来るようになってきたのを見計らい、声をかける。
「お、怒られると、思った」
「なぜそう思った?」
「お皿を、落としちゃった、から」
「そんなことで、お前を怒ったことがあったか?」
彼は首を横に振った。
「落としたのもわざとじゃないのを知ってるし、理恵も危ないと言っただけだ」
「前は、いつも、怒られたから」
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