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そう言いながら、理恵は微笑んでいた。
「ほら、今日は特別な日なんだから、たくさん食べなよ！」
圭太の目の前に料理を持ってきた理恵が話かける。
「……。ありがとう」
少し戸惑った様子で、圭太は答えた。
俺は冷蔵庫から大きな箱を出して、テーブルに置いた。
箱を開けると、６号サイズのホールケーキが入っている。
『けいたくん ５さいの たんじょうび おめでとう』
ケーキに置かれたチョコプレートを、まじまじと圭太は見ていた。
「僕、こんなに大きなケーキ、初めて……」
「そうか、なら、好きなだけ食べればいい」
「うん！」
頭をクシュと撫でると、彼は、満面の笑みを見せてくれた。
「圭太、誕生日、おめでとう」
（了）
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