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定時に仕事を終え、真っ直ぐ家へと向かった。
そういえば…結局高松から連絡来なかったな。
「和之君、おかえりなさいっ」
「ただいま」
朝と同じくいつもと雰囲気の違う明るい雪乃。
「夕食の準備出来てるから早く食べましょ」
「あぁ。そう急かすなって」
雪乃は可愛い笑顔を見せながら、俺の手を掴んでダイニングの方へと向かった。
既に用意されている暖かい夕食の席に俺を座らせると、雪乃は俺の向かいの席に座って両手の甲に顎を乗せてにこにこと俺を見ている。
ステーキか…。あれ?
「雪乃は食べないのか?」
「今日は和之君の誕生日のお祝いだから…和之君が私の手料理食べてくれてるところ見ていたいなって」
「そうか…?」
「和之君。お誕生日おめでとう…たくさん食べてね」
「ありがとう…」
俺は雪乃お手製の香ばしい香りのするステーキソースの掛かったステーキを食べ始めた。
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