第1章

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緊張している永松 宏樹 25歳に、簡単な質問をしていく。 「君の名前は知っているけど決まりだから、名前から聞きます。フルネームでお答えください。」 「はい…永松 宏樹です。」 「年齢は?」 「25歳です。」 「昨夜、ビルの屋上から飛び降りましたね?」 「はい…たぶん。」 多分?なんだと…多分とな?私の顔が変わったのか安佐門が、顔っ!と私を注意する…。 気を取り直して本題に入る前に永松 宏樹 25歳の人生を振り返る。 「小学生の時の思い出を教えて下さい。」 「…特に、ありません。」 なに?何かあるだろ…。 「1つくらい何か思い出すでしょ、思い出して下さい。」 「はい…あっ、思い出しました。小学生の時、遠足でバスに酔って、バスを降りて目的地まで歩く途中、我慢できずに側溝に吐いてしまいました。その時、一緒にいた同級生が吐いたものを見て、朝、食べた物を当てました。」 ……。 「あ、あるじゃないですか。では、中学生の時の思い出を教えて下さい。」 目の前に座る永松 宏樹 25歳を安佐門と共にじっと見た。
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