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またしても、永松 宏樹 25歳は特にありませんと言った…いや、あるだろ。
安佐門は丁寧に優しく親切に永松 宏樹 25歳に質問をする。そして、何より素晴らしいのは、安佐門は急かさない。私は急かす…だから質問をさせてもらえないのだ。
「あの…思い出とかではありませんが、思い出した事があります。
「では、それを教えて下さい。」
「えっと…現国の先生が言った事なんですけど。現国の授業の時に、天の川の話が教科書に出てきて、星の話になったんです。クラスの誰かが星が綺麗だとか流れ星に願い事をするとか、割りとファンタジーな事を言ったんです。そしたら先生が、突然キレたと言いますか…その、怒り出しまして、こう言ったんです。
暗闇に輝く無数の星が綺麗だと?星に願い事だと?お前達!あの光を暗闇にうごめく無数の目だと何故思わない。疑え!夢を見るな!
無茶苦茶な先生がいた事を思い出しました。」
なんだそれ…面白すぎる…。
「興味深いお話でした。他にはどうですか?何か思い出しますか?記憶を辿ってみて下さい。」
「はぁ…。」
なんだその返事は。しゃんとせい!ピキッとおでこに怒りマークが浮き出ると安佐門が、顔っ!と私を注意する…どうもすみません。
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