ヘム達の黄昏

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それはある種の地獄絵図さながらであった。 (くそっ、くそっ、くそっ――!? 何で、自衛隊とか警察いねーんだよ!) 銃で撃ち殺せば済む筈なのに、何故そうしないんだ――? そんな思いが俺の中を渦巻く。 だが、そんな思いに身を焦がしながら前方に視線を移すと、座り込む何者かの姿が目に入った。 (誰だ――?) 俺はよーく目を凝らし、それが何者なのかを理解する。 彼は俺の親友である小林だ。 「無事だったんだな小林――!」 「村石か――? お…お前も無事だったのか?」 「あぁ…俺だけな…。 お前の方はどうなんだ?」 「俺か……? 俺の方は――。」 小林は青ざめた顔をしながら一旦、言葉をと切らせる。 「……小林? どうしたんだよ、小林!?」 「悪い……村石、俺の方は全員やられちまった…。 それと俺も、そろそろみたいだな?」
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