面接当日

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二人はホテルに戻ろうとした。 その時後ろから声をかけられた。 そこにはさっきまで倒れていたルイと金髪の男性が立っていた。 「さっきはありがとう。その顔だと受かったのかな?」 「はい、受かりました!」 「よかった。おめでとう。デビュー目指して頑張ってね」 「あれ、この子たちさっきの。練習生になったの?」 「そうだね、書類とかのサインとかいろいろあるだろうけどちゃんとした練習生だよ」 「じゃあ、俺らの後輩ってわけだな!楽しみにしてるぜ!」 「ふふっ、じゃあ、頑張って……。君たちならきっと俺たちと同じステージに立てるはずだよ」 「!ありがとうございます!」 「はい、頑張ります」 ルイはにこやかに笑って二人を見つめた。 もう一人の男性もがんばれと力強く二人の背中を叩いた。 二人は背中をさすりながらはいと笑って事務所を後にした。 そして、その後ろ姿を見つめているルイたちは笑いながら話をしていた。 「なあ、本当にデビューできると思うか?」 「え?」 「多分あの二人日本人だぞ」 「だねー」 「出来ると思うのかよ」 「できるんじゃない?ここの練習生になる資格を得たってことはデビューできる可能性もあるってことだし」 「そう」 「カイはできないと思うの?」 「いや、できないとまでは言い切れないけどさー、厳しいと思うぜ?男装でもすれば女子のファンは多くなりそうだけど」 「男装……、それ面白いね」 「おい、まさかのまさかじゃねえだろうな?」 「さて、どうかな?」 ルイは意味ありげな笑みで事務所の玄関を見つめながら自分の宿舎に戻っていった。 カイと呼ばれた男性は呆れながらあとを追う。 そう、これからが大変な時期だ。 練習生として歌にダンスをより一層練習し励みデビューに繋げなければならない。 それを有実たちは乗り越えられるのだろうか?
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