プロローグ

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ある車の中。 ゆれる車の中で二人の少女は夢を見る。 目を瞑ると今でもあの暖かい声や感触が伝わって来るよう。 それは小さい頃の記憶。 記憶が夢になって現れた。 ここにいるべき意味をその記憶は知っている。 記憶がすべてを把握しているのだ。 そう、彼らに出会うべくここにいる。 孤独だった小さい頃彼らに救われて今の自分たちがいる。 そして、ここにいる意味。 彼らがいきなり姿を消した意味。 それを確かめるべくここにいる。 嫌いになってしまったのか。 会えたとしてもうちらのことを覚えているのだろうか。 不安に思うことばかり。 だけど、彼らに会って真実を確かめるまではまだ探すことを諦めてはいけないのだ。 彼らから本当のことを聞き出すためにここにいるのだから。
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