6人が本棚に入れています
本棚に追加
お巡りさんは時々ボクを商店街に連れてゆく。ばあちゃんという人のお店にお菜を買いに行くためだ。
ひとりもんの男というのは寂しそうに見えて切なくもなるが、ボクとしてはこの時間は貴重だ。
その商店街の端っこにある商店にはボクの友達がいるのだ。これがたいそう立派なやつ。
さらに言えば麗しいのだ。
そいつの名前は「のらねこ」つまり名前がない。
自由気ままに暮らしてはいるが、この商店街になくてはならない存在、である。
最初のコメントを投稿しよう!