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「クソ女狐!!離せっ!!わたしは徹祈さんに用があるんだっ!!」
「やれやれ……自我が保てないほど発情してんのかい?………はしたない雌猫だね本当」
和泉の言葉に茉莉は尻尾から出ようと必死に身をよじらせるが、もちろん簡単に外れはしない
もがく茉莉を見上げて愉しそうな和泉に伊那也は徹祈を指さす
「楽しそうな所わりーけどさ、あれ……いいのか?」
プルプルと小刻みに震える徹祈に視線を移した和泉は、小さく「ああ、そうだったね」とため息をつくと、小さな狐火を伊那也の前に灯す
「面倒かけて悪いが、そいつに案内してもらって薬を取ってきてくれないかい?この雌猫を少し黙らせないといけないからね」
伊那也は面倒くさそうに大きくため息をつくと、和泉に言われた通り狐火を追って徹祈の部屋を後にした
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