34人が本棚に入れています
本棚に追加
草原の真ん中に建つ搭。
その搭は蜘蛛が生まれたとされている場所。
別名『蜘蛛の搭』
新月の夜、蜘蛛は一斉にその搭に帰るとされている。蜘蛛の痕を着いていったものは誰も帰っては来なかった。
いやただ一人だけ帰って来たものがいる。
友人三人と遊びに出掛けて連絡がつかなくなった少年が、行方不明から五日後見つかったのだ。警察が見付けた時には目が血走っており、酷く混乱していたそうだ。
少年に三人の所在を聞くと、
「蜘蛛に喰われた。俺も喰われる。」と、話していたらしい。
混乱が酷いため、精神病棟に入院となったが三日後、入院先の病院で行方不明となった。
少年が寝ていたベッドから、大量の血液と蜘蛛の死骸が見つかったらしい。
DNA鑑定をした所、少年のDNAと一致した。
その少年は行方不明になる前日、
「蜘蛛が身体の中を蠢いている。」「蜘蛛に食べられる。」等と話していたらしい。
結局その後、少年達は見つからず、捜索は難航している。
最初のコメントを投稿しよう!