86人が本棚に入れています
本棚に追加
/200ページ
「しかも俺の言ったことも解決してないからね?わかってる?」
琉成の言うことは、言わずと知れたあのこと。
できたらこのままフェードアウトしたい。
「……わーってるよ」
琉成はさっさとくっついてくれと言ったんだ。
だからちゃんと付き合うってなるまで納得しないはず。
いや、でも。
そうだとしても、この扱いってどうなんだ?
もしも琉成にそういう気持ちがあったとして。これって……
「とりあえず、ユーヤにお伺い立てないとな」
あっという間に普段の琉成に戻った。
そしてスマホ片手にもう悠哉に連絡してるし、この切り替えってどうなってんだ?
「どうでもいいけど、みんなさっさとくっつかないから面倒くさいことになってんのに、ったく」
わざと聞こえるように文句を言ってる琉成を放置して俺もスマホを取り出した。
昨夜入れたメッセージの返事が来ないままでそれが気になっていた。
気軽に連絡の取れる関係も、ただ一度途切れるとこうも不安になるとか。
結局、ただの幼なじみと何も変わってない。
ハァー
スマホを見つめて大きくため息をつくと琉成にギロリと睨まれた。
はいはい、俺が悪いって。
わかってますって。
最初のコメントを投稿しよう!