カノジョの距離

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二人を連れて家に戻ると、さっきと同じ姿勢で座ったままの蒼哉に声をかけた。 「ソーヤ、取りあえず今日は四人な?」 「「……。」」 「わ、ソーヤくんも来てたんだー。レイトくんと仲良かったんだ?」 無言の二人と脳天気発言の咲良ちゃん。 うん、これ。咲良ちゃんいなかったら俺ここで終了してた。 「先月もソーヤとスイーツ試作したんだよ」 だから今日もここに居るのはおかしくない。なんて言い訳じみた言葉は飲み込んだ。 「あ、じゃあこのメニューどう思うかな?ソーヤくん」 「……見せて」 案外順応力高かった蒼哉。 咲良ちゃんの持ってるスマホに手を伸ばしてメニューを確認しようとしてる。 対してリリは、リビングの入り口で立ち止まったまま。 このままじゃ急に帰るとか言いそうだから「リリは、何飲む?」と話しかけてみる。 「え、あー。えっと……」 よし、とりあえず飲み物のこと考え始めたからこれでしばらくは帰らないだろう。 咲良ちゃんからオーダーされたラテを作るためにキッチンにむかった。 散々迷って、きっとリリも同じのをオーダーするはずだから。
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