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結果、5人とも違うオーダー。
俺としては実際色々見られるからうれしいけど、作るほうとしては、なぁ?
店内をやたらとキョロキョロ見ている咲良ちゃんの隣でただ一点を見ているリリ。
朝とは随分と様子が違う。
ほんの数時間の間になにかあったのか?
それにさっきはメニューを見もせずに悠哉でも食べられるのがあると言った。
たぶんここに来るのは初めてじゃないんだろうけど。
なんかすごく、嫌な予感がする。
「そういえばヒナ兄は?」
あぁそうか、何か違和感あったのはヒナ兄のせいか。
「あぁ、なんか外せない用事があるとか言ってたな」
悠哉の質問に答えたのは琉成。
ヒナ兄だけ一人、3年だけど。
入学式を終わった後に外せない用事とか意味がわからない。
「なんだ、それ」
当然いるはずの記念撮影の時もいなかった。
入学式では挨拶してたし、もちろんいるはずなのに。
「一応、ココに居る事伝えといたけど。どうかな」
「反応ない?」
「うん、既読もつかないし」
特に会いたいわけでもないけど。
会長としての初仕事、労いたいような冷やかしたいような気もしてただけ。
「ま、別にいいけどねー」
琉成はそう言うとコップの水を飲みほした。
そして手をあげて店の人を呼んだ。
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