純真レインボー【完結】

謎の男と雨上がりの空

近寄ってきたのはやけにキラキラを纏いうちのオヤジみたいな。世間でいうイケメンていう部類の奴。
ギャルソンスタイルじゃないから……オーナーか？

「こんにちは、今日はお友達も一緒に来てくれたんだね」

あろう事かソイツはリリに親しげに話しかけやがった。
そして近くのスタッフを呼ぶと「こちらに水を」と琉成が言う前に気づいて指示をする。
全部がスマートでそれがその顔に似合いすぎて。

……ムカつく

「ご無沙汰してます。」

ソイツにリリは丁寧に挨拶すると次の言葉を探してるのか愛想笑いを浮かべる。
今日はリリのそんな顔ばかり見てる。

「いつでも来たら声かけてよ、大歓迎だからね」

なんて甘い言葉吐いて、奥に戻っていった。

とりあえずここのオーナーとリリが知り合いだってことはわかった。
今日は高校生活スタートの最高の日になるはずだったのに。
なんだよ、これ。

だいぶ大人で、
人気のパンケーキやのオーナーで、
やたら甘いイケメンで、

何の嫌がらせ、これ。
琉成め。