85人が本棚に入れています
本棚に追加
「噂には聞いてたけど、すげーイケメンだな、ここのオーナー」
琉成は感心したようにリリに話しかけた。
けど、その裏にはどういう知り合いなの?という言葉が隠されてる。
もちろんリリはそれを感じ取っていて、
「……來以会長の親戚の方みたい」
聞かれたら答える。当たり前のことだけど。リリのその口から一番聞きたくないその名前。
別れたらしい、そう悠哉には聞いたけど。
それでも、やっぱり。
嫌だ。
「へー、前の会長だっけ?そんな人の後がうちのにーちゃんなんてホント大丈夫なの?うちの生徒会」
「それはもうビックリするぐらい。副会長の時から存在感がね」
「ユーヤ、それ褒めてる?」
「もちろん。今は木村会長以外考えられないよ」
こんなとこでもヒナ兄を木村会長と呼ぶ、悠哉はやっぱり真面目なんだよな。
話がヒナ兄に向かったあたりでリリのほっとした様子が見えたけど。
やっぱなんか面白くない。
そのままソイツの話をされても嫌だけど、なんつーか。
モヤモヤする。
最初のコメントを投稿しよう!