謎の男と雨上がりの空

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「とりあえず、どうする?この後」 またも琉成がこの場を仕切る。 さすがに1時間しか経ってない。 親たちが夜まで帰ってこないことは十分わかってる。 ていうが俺の"入学式なのに親たちが盛り上がってどうするって。 「ウチくる?」 入学式の次の日が休みって。 俺のせいではなく今年のカレンダーの並びがそうなだけ。 うちの両親はさすがに明日は仕事に行くと思うけど他は休みだろうからたぶん。 「あのメンバーなら、きっと最後はうちに来ると思うよ?」 確か俺たちが生まれる前。 シェフでもあるオヤジの家で飲み続けるというのが常だったらしい。 どんだけみんな酒が好きなんだと、その話を聞いたときに思ったけど。 酒こそ飲んでない俺たちだってやってることはそう変わりない。 年齢が進んでいけばそこに酒だって追加されるかもしれない。 「……ほんとだ」 スマホを握りしめた琉成には連絡が入ったらしい。 「まとめてレイトの家にいるって伝えておくよ」 続けてスマホを開いた悠哉がそう言ったのが移動の決定だった。 「え、それじゃあなんか作る?」 すでに咲良ちゃんはスイーツ同好会のつもりらしい。 「て、まだ入るの?サクラ」 「う、っと。……どうかな」 困った顔の咲良ちゃんにニヤニヤ顔の悠哉。 ほんとこの二人は。 これで付き合ってないとか説得力がない。
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