兇賊と将軍

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 とは言うものの、簡単すぎる。昨日まであれほど見つからなかったものが、今日になって、街道より程近いとは言わないまでも、決して遠くない場所で簡単に発見できたというのは、少々出来すぎではないか……  胸騒ぎを覚えたイバンは、すぐに下知を発する。 「ここには脚甲騎二騎、騎馬一騎を残し探索を続行、残りの騎馬は、私と一緒にホドで再度聞き込みだ。何か知っている者がいるかもしれんからな」  イバンは、茶を一気に飲み干す。その傍では、ヘルヘイが茶道具をてきぱきと片付け、すぐに機体へと駆け上がる。 「リストールの修理だけでは心許ない。せめて、増援が得られれば……」
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