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居合わせた人々はパニックになった。
街はもちろん、イルカ島全体がすぐに封鎖された。
シュプルイアは近くの病院に緊急搬送された。
シュプルイアに接触した人々が、警察によってほぼ全員拘束された。
拘束された人々はいくつかのホテルに分散、待機させられている。
きらりとマキャイナは同室を希望し、かなえられた。
シングルベッドが2つある、小ぎれいな部屋。
「犯人を確保するまで、マキャイナたちは缶詰なのです」
マキャイナは部屋の隅に直立していた。
きらりは「そうなんだ」とうなずき、窓の方に行った。
積み木を組んだようなカラフルな街並みが見える。
通りには人っ子ひとりいない。
店という店は全てシャッターが下りている。
ゴーストタウンに迷い込んだような気がして、きらりは少し身震いした。
「暖房つけちゃダメ?」
きらりは両方の二の腕をさすりながら振り返った。
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