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室内が寒すぎる。
きらりは青ざめていた。
マキャイナの場合は青い肌が若干薄くなっていた。
「わかりました。切り替えるのです」
マキャイナはベッドのサイドテーブルからリモコンを取った。
そして、エアコンに向けてキーを押す。
空気は冷たいままだ。
「うーん、反応しないのです」
マキャイナは困ったように赤い目をしばたかせた。
ゲルハルト星の家電もリモコン制御なんだなあ、ときらりは思った。
リモコンから電波がエアコンに飛んでいくという、目に見えない現象。
「あ、そうだ」
きらりは急に目を輝かせた。
何事かとマキャイナが振り返る。
「いでよ、ハンドパワー!」
きらりはエアコンに向かって両手をかざした。
マキャイナはエアコンときらりを交互に見た。
きらりの茶髪からアホ毛がぴょこんと立ち上がった。
不思議な沈黙が流れる。
きらりの黒い目は真剣そのもの。
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