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やがてコピーが終了。
「さっそく起動してみましょう」
マキャイナはコピーの方を使うことにした。
言うまでもなく、オリジナルを起動して、うっかり破損した場合、復元できない可能性は十分にある。
真っ黒な画面に一行、文章が表示された。
『ゲルハルト星再生計画』
「強力なプロテクトがかかっていそう」
きらりが言うと、皆一様にうなずいた。
マキャイナがさらに操作すると、画面が明るくなる。
先ほどの文字列が別のフォントに変化した。
両端肥大、影をつけて立体的、色とりどりのグラデーションを文字列全体に施し、淡い色の美しい背景をプラス。この背景は、上側に空、下側に半球状の緑なす大地になっていた。
小さな文字で『スタート』が追加。
「って、これゲームじゃん」
きらりのツッコミ。
小難しい論文てきなものが出てくると思っていただけに、盛大な肩すかしだった。
「ゲームというプロテクトかもしれません。我々は署に戻って、担当者に引き継ぎます」
警官たちは冷静かつ慎重だった。
住む星が違っても警察は頼りがいがあるようだ。
「私たちはゲームしてていいのかな」
と、きらり。
「ワシもここでギャルたちとゲームしたいのう」
クマ爺もノリ気。
警官たちは顔を見合わせ、小声で何かやりとりした。
「まあ、大丈夫でしょう。何かあれば連絡します」
警察のひとりが答える。
それから彼らは、コピーしたマイクロチップを持って出ていった。
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