206人が本棚に入れています
本棚に追加
あたしと宮沢賢治郎がどこかあやしげな……そう、ホテルなんかに入るところを保護者会のみなさまなどに見られでもしたら。
そのときは、どうしてあなたがたもそこにいたのですか、なんて反論はできないのだ。
いや、でも宮沢賢治郎は新任だ。
担任でもない。
まだ保護者会に顔は割れていないはず。
というか、どうしてあたしは彼と寝ることに関してOKサインのようなものを出してしまったのか。
あんな、背が高くて精悍なだけの男、好きじゃない。
それなのにあたしの中のどこかが疼く。
ああいう男がどんなふうに女を高めるのか知りたい、なんて。
あの強い腕が、手が──どんなふうにあたしに思い知らせるのか……なーんて。
.
最初のコメントを投稿しよう!