第14話

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―――ガガッ!!!! ―――キィィィン!!!! 聖なる森に金属音が鳴り響いていた。 「ホラホラどうしたのぉ~?さっきの勢いはぁ~?」 「くっ……!!」 レイナは大きなオノ、流月は短剣を振り回していた。 2人の身体には沢山の傷が付いている………。 「アンタ、アタシよりボロボロじゃん?さっさと負けを認めて、大人しく捕まったら~?」 「……そう、メポね」 流月は短剣を戻し、フッ…と笑った。 「ちょっとぉ?何がおかしいのよ?」 「……そろそろ効いて来る筈メポ」 「えっ…?」 ……ビリッ―――。 「……ッ!?…な…何――!?」 身体が段々と(しび)れて……。 ―――ガクッ………。 レイナは地面に膝を付き、カラン…とオノを落とした―――。 「くッ…う、動けない!? アンタ一体 何したのよ!?」 レイナとの勝負に勝ち目は無いと感じていた流月は、短剣に“ある仕掛け”をしていたのだ。 「短剣に、ビリビリ薬をた~っぷり塗り込んで置いたメポ☆」 「ぐっ……!!」 ビリビリ薬…とは、その名前の通り麻痺(マヒ)薬の事である。 傷口から、ビリビリ薬が染み込んで…レイナは身体が麻痺して動けなくなった!!
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