23人が本棚に入れています
本棚に追加
今から10年前。
1つの村が、何者かに襲撃された。
村は燃え上がり、殆どの住民は殺された…。
「……お母さん!!」
「…何してるの!!…早く逃げなさい!!」
「…お母さんと一緒じゃなきゃ、イヤだ!!」
黒ずくめの男達が、母親と少女のすぐ傍まで来ていた…。
「(ここは危険だわ…逃げるわよ!!)」
母親は少女の手を引き、村の外れへ逃げた。
そこは…行き止まりの崖だった。
「此方にも2人居たぞ!!」
「(ハッ…しまった!?)」
「命令だ――2人とも始末しろ」
母親は、少女を抱き締め…三日月のネックレスを少女の首に掛けた。
「…お母さん?」
「…大丈夫よ…私が死んでも 貴女には家族が居るから―――」
「えっ―――?」
神様…どうか、この子の命だけはお助け下さい…!!
「……ごめんね――」
ここは私が食い止める!!
だから...貴女だけでも、どうか生き延びなさい―――。
―――ドンッ!!!!!
母親は、少女を崖から突き飛ばした!!
「いゃぁぁぁぁ―――!!!!」
少女は村の遥か下にある、深い森の中へと落ちていった…。
最初のコメントを投稿しよう!