第1話

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【城】 「………うっ」 少女は目を覚ました。 「…あっ!!大丈夫??」 「……ここ…どこ?」 「ここはお城の中だから、安心して。あたしは、シロネだよ!あなたの名前は?」 「…………。」 「…………?」 「…わからない」 「……なんで?」 シロネは、困惑してオルタナを振り返って見た。 「恐らく…記憶を失っています…だから、名前を思い出せないのでしょう」 「…じゃあ、シロネがあなたの名前つけてあげる!!」 「…え?」 「ひ…姫様?」 シロネは、少女の三日月のペンダントを見た。 「へぇー?あなたもあたしと同じペンダント持ってるね――ほらっ」 「えっ……?」 シロネは自分の三日月のペンダントを少女へ見せた。 「………!?(何故…この少女が姫様と同じペンダントを――?)」 「…決めた!! あなたの名前は、流月。流れるお月さま。ルツキだよ!!」
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