第12話

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「黒お兄ちゃんの……お父さん?」 「ち…ちょっと待て!! ル・ファウス…って言えば――」 「…クロイア国の国王!?」 「……あぁ」 「ん?って事は…黒兄は―――」 「…私の本名は――ル・クロウス16世。クロイア国王子だ」 「黒お兄ちゃんが……」 「王子様だって―――!?!?」 「(やっぱり…そうだったメポか…)」 アンズと芽依は驚いているが…何故か流月、シロネ、クロネたちは落ち着いている。 シロネに至っては、嬉しそうな表情だ。 「クロウス王子……!!」 「何年ぶりでしょうか…ずっとお会いしとうございました姫様」 「私もですわ……!!」 「……って、お二人さんはお知り合いなのか?」 シロネと黒蝶が急に仲良しな雰囲気になって、残念そうなアンズ。 「えぇ…幼い頃、王子はよくお城に遊びに来てくれましたもの」 「――って事は、クロネ様もメポ子もオルタナのおじさんも、黒兄の事を?」 「勿論知ってるメポよ…ねっ、じぃじ♪」 「勿論ですとも…ねっ、クロネ様♪」 「勿論よ…王子とお姉ちゃんは許嫁(いいなずけ)なんだから…ねっ、お姉ちゃん♪」 「…いっ、許嫁ぇ!?(ガーン…)」 「ク…クロネ様…!!////」 「それはお父様たちが勝手に決めた事だから!!////」 しかし…2人とも満更でも無さそうだ。 「残念だったね、アンズお兄ちゃん…」 「ううっ……(涙)」
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