3165.01話 《奇数話→人間界 偶数話→異世界》

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「キッドでもさ、ユイは覚えてるけど、あのスキル達ってなんか強力で、代償みたいの払うってジュンさんが言ってたじゃん? それも多分、なんか代償?引き換え?みたいのがあるでしょ絶対!」 『でも、それしかないなら、それしかないだろ?ユイ!』 「まぁ、そうだね。 それしかないね。」 『じゃあ決まりだ、明日グロック村で戦争だったけど、上手く回避して、あの木の下まで行くぞ!』 「グロック村のやつは殺さないのか? 昨日やっつけたやつを見ていたら私達は、攻撃されるぞ!絶対。」 『その時は戦うしかないかもしれない。 オレとマイミは麦藁洞窟だから、すぐ向かう。 とりあえず人数が減るのは回避したいから、戦いも回避する方向で行こうぜ! 向こうに転生されるみんなはマジ頼むな!』 みんな頷き、各自部屋に戻った。 オレはセシルさんと同じ部屋だった。 「本当にみんなが救われる方法があるんですかね?」 『セシルさんなんで?』 「もし、死者が蘇るなら、私も生きかえらせたい人がいます。」 『そうなの?誰?』 「娘です。 私のせいで死にました。 私はそのトラウマから、立ち直れず異世界にいます。」 『そうか、セシルさんもか。 オレも助けたい人がいるんだ。 前に異世界で話した優子を救いたい。 でも蘇りのスキルじゃないとはおもうけど、もしそうなら、オレの優子は死んでないから、救えないな。 優子は元気かな?地元に置いてこっちに逃げてきてしまった。』 「みんな、なんかありますよね。 あの世界にいるんだから。 向こうだと、強気に話してますが、こっちだとこんな感じなんですよ私は。」 『いんじゃん、セシルさん。 セシルさんなりに、異世界で変わろうと、頑張ってるからっしょ。 オレはもう、女性恐怖症だわ! なんか、凄く軽く見えるし、チャラいようにみえるけど、いざ真剣になろうと、すると優子の顔が出てきて吐くんだ。』 「キッドさん、わかります。 私の場合毎日毎日、娘が夢に出てきてました。出てこなくなったのは、異世界に来てからですかね。」 『やっぱり、なんか心の傷を癒すために異世界ってあるはずなのに、傷が深くなるなんて、あっちゃ絶対ダメだよな! しかも異世界に行ったことが原因で死ぬなんて、ありえない!』 「本当ですよね。 あんなにみんなの為に頑張っていたジュンさんが、死ぬなんてむくわれない絶対!」
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