第一章

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 繰り返し歌を歌いながら、目の前に並ぶビーカーを注視する。  中には俺の血と、眷属たちから分けてもらった血が入っていた。  眷属たちの血の中に銀を入れると、たちまち血が沸騰するように沸き立ち、蒸発していく。  試しに俺の血を眷属の血に一滴投じ、銀を入れてみる。  血は静かに波打つだけだったが、五秒と保たずに泡立ち、蒸発していった。 「やっぱり、俺の血を入れるだけじゃ駄目か。ーーなんとかして、皆に銀への耐性をつけてあげたいのに・・・・・・」  銀に耐性のある王族の血を利用して、眷属たちに銀への耐性をつけられないか調べているが、今のところ成果はない。  俺にできるのはこれくらいだし、何としてでも研究を成功させたいのだが、うまくいかない。 「弱点の克服なんて、そう簡単にいかないのは分かってるけどなあ・・・・・・」  王族は太陽も銀も克服できた。眷属たちにも、その恩恵を与えてやりたい。俺たちにできて子供にできないはずはないのだ。  完全な克服は無理でも、銀の侵攻を遅らせる薬でも開発できれば、希望がもてる。  何か方法はないか・・・・・・と考え込んでいると、研究室の扉が軽くノックされ、エルヴィスが入ってきた。 「ライアン、今いいか?」 「大丈夫だよ。どうした?」 「デズモンドに話を聞いてきたから、その報告をしようと思ってね」
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