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平城京は都人から忘れ去られた、かつては都だった廃墟。 その地の怨霊を鎮める為に巫女として亜子は、寂れた廃都で祈っていた。 陰陽道で霊が入り込めない陣を作り都を建てる。 完成すれば、それは見事な都市になっただろう。 しかし、風水の力を巧く取り込めず都は遷都された。 帝の跡目争い、それに属する陰陽師の争いで地脈が乱れたからだ。 亜子の父方の一族は敗北した平城京の帝帝一派に使えていた。 帝争いに勝った天皇家が新たに作った平安京は、怨霊を封じ都内は安全な場所として栄えていた。 そして、失敗した平城京には怨霊、妖、妖怪などが引き寄せられていった。 争いに負けた陰陽師の一族は、代々その地の怨霊を退治してきた。
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