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飛びついて来た妹紅緒を抱きながら、「二人共、身長のことで喧嘩はよせ。気にすることではなかろう。」「いや、気にしますよ!!」と蒼純と紅緒は声を揃えて言った。「ああ!自己紹介がおくれたな。私は紅緒の兄の日暮瑠美衣(るびい)だ。よろしく頼むぞ新人。」「日向蓮です。よろしくお願いします。」とお互い挨拶したところに、「隊長、あのもう少しで会議が始まるのですが・・・」「は!!そうだった!蒼純かたじけない!すまぬ急用ができてしまった!では後でな!」「わりい!日向どっかぶらぶらしてくれ!でも物には触んなよ!」「お母さんか!!」「私も行くぞ!」次々と本部の中へ消えていった。(どうしよう。案内してくれる人いなくなっちゃった。)ぽつんと蓮だけが残った。中に入り、ぶらぶらしてると、訓練室と書かれた部屋を見つけた。開けると、まるでSF的な雰囲気を放っていて、立体ホログラムで出来た悪魔と戦っているエクソシストがいた。中でも目をひいたのが、褐色の肌に紺色の長め髪、鋭く格好いい黄色い目、蒼純より少し背が高い。耳は人間の耳ではなく狼の耳。長くふわふわな尻尾もある。彼らは妖人と呼ばれ、人間離れした体を持っている。狼男は風のフツギを操り悪魔を一掃してゆく。蓮は部屋をあとにしようとした時、「よお!新入り!」「オギャー!!」遠く離れているはずの狼男が隣にいたのだ。「そんなにびっくりしなくてもいいだろ。オレはオルヴァ。よろしく。」笑顔で挨拶してきたものの、蓮の大声が狼の耳には轟音らしく、耳をペタリと折れてしまってる。蓮は彼に案内して欲しいと言ったら快く承諾してくれた。オルヴァは嬉しそうにパタパタとしっぽを振っていた。2階を案内してもらっている時、「オルたーん!隣にいんの新入りちゃん?」「だからその呼び方はやめろ。」「あたしリオ・ルーヤン。よろしくネ!中国から来たんだー」黒髪の2つ団子にエメラルドを思わせる緑色の目、160cmくらいの身長で胸は中くらいの大きさ。エクソシストの隊服はチャイナドレス風になっている。子供っぽいが、実は20歳だ。「エクソシストは偉い順から総督、大隊長、隊長、副隊長、隊員でなってるんだ。あたしは副隊長で、オルたんが隊員。蓮ちゃんはこれから隊員になるってわけネ」と親切にシステムを説明してくれた。三人で仲良く話しているとき、蓮の顔面に何か柔らかいものがぶつかり倒れ気絶した。「大丈夫!?」
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