1人が本棚に入れています
本棚に追加
その後。
俺が気を失っている間に行われた2人の話し合い。
その結果、月城操ちゃんの誕生日会を開くこと、それに桃井も協力することが決定。
親戚から受けた虐待が原因で、生まれて来たことに絶望したまま命を落とした操ちゃん。
そんなことはないと教え、楽しい思い出と共に天国に旅立ってもらう、というのが誕生日会の目的だ。
ちなみに、誕生日会の場所は鈴の部屋。
その飾り付けやケーキの手配、他にもパーティーの準備の殆どは俺の担当に。
「幼女の為に働けるんだから、泣いて喜びなさい」
というのが、鈴の言い分。
(男子高校生は、お金に余裕ないんだぞ、くそっ)
そう言い返すことも出来ないまま、準備すること数日。
その間、鈴は毎日操ちゃんと会いに行き、
俺も準備の合間を縫って顔見せだけはして、
幽霊が見えない桃井は、当日の誕生日会を盛り上げる企画を考え、
そうして迎えた、操ちゃんがこの世に生まれた日。
俺にとっては、鈴と出会ってから2度目となる日曜日に。
幼女の幽霊を祝う為の、誕生日会が開かれた。
最初のコメントを投稿しよう!