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大した特徴もない男子高校生。
そんな俺、清水司は今、生まれて初めて家族以外の異性の部屋にいた。
「では、司の米粒程度の甲斐性に期待していますからね」
そう毒を吐いたのは、この部屋の主にして、類い希な美少女、烏羽鈴。
彼女は胸元をはだけ、両手を広げて床に寝そべり、スッと瞳を閉じる。
(こ、これは!)
何て無防備。
何て信頼に満ちた表情で、その小さな肢体を異性の前に投げ出すのか。
白磁の陶器のような肌と、艶やかな濡れ羽色の長髪。
はだけたままの服に、先端が引っかかっているだけに見える、なだらかな胸の膨らみ。
健康的な張りと柔らかさが同居する、ほっそりとした手足。
(良い、凄く良い!)
「あらあら、清水君。何か変なことを考えていませんか?」
「うっ!」
おっとりとした口調の中に潜む棘と、ぞくりとする冷たい視線。
興奮していた俺は、突然冷や水を浴びせられた気分になる。
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