プロローグ

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まず始めに彼は勇者というブランドを掲げ、話術による美女達によるハーレムを作るのを目的とした。 故に3人の美女達は戦い方を知る勇者だと信じている。 だが、聖剣はくすねた物で使い方も知らない。そして戦い方も知らないのだ。 そんな彼を前線に送ったのだからもしもの時は当たり前にやってきた。 「リーベル!危ない!」 ビックシルバーウルフと呼ばれた魔物は咆哮という名の衝撃波により、リーベルの動きを止めた。 そして、その魔物は大きな右前足で彼を潰そうとする。 「コノミ、白魔・ディメンションを発動させて。はやく!」 レイラはコノミと言う少女を捲したてる。 そして、緑色の長い髪をした彼女はもしもの時の魔術を発動する。 彼女の魔術は特別であり、魔力の副作用として元々黒色の瞳をしている眼が綺麗な青色と変わる。 「応えたまえ。我が全書よ。目次、ディメンション」 彼女が持つ本はそれに応えた。 そして彼女は疑問を持つ事なく詠唱を始める。 ディメンションの目次に111p【上下】の文字があるのに気付かずに。 「この世界の呪い(のろい)において、彼の者を飛ばしたまえ。対象・リーベル…ってなんかおかしくありませんか?」 気付いた時にはもう遅かった。この魔術は発動した。 黒魔・ディメンションとして。 咄嗟に障壁の魔法をライクーが発動しリーベルに怪我はなかったが衝撃により気絶した。 そして目が覚めた時、彼は冒頭の言葉を呟いたのである。
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