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「ルーラ 見てくれ美しいだろう。」
私地球につくとミリュウが 地球を宇宙船で案内してくれた。
彼はいろいろな植物 動物を造っていた。
美しい風景。緑が深い山に透き通ったコバルトブルーの海。可愛い鳥たちのさえずりにちょこまかと見え隠れする小動物たち。
太陽や月と呼ばれるものも配置していた。
時間が経つと夜になり空には満点の星がキラキラと輝いた。すばらしい自然の美しさに声を失った。
あまりの美しさは言葉で表現できなかった。
すべてが芸術だった。素晴らしい。
「僕たちに似せてヒトを造ったよ。
素敵だろう。アダムとエバだ。僕はこの人間たちを愛しているんだ。」
彼はヒトを見せながら天真爛漫に微笑んだ。
そんな彼に、賞賛の言葉を掛けようとしたが素直に表現したくない思いにかられ、賞賛の代わりにこんな言葉が口から出ていた。
「生命維持はどうするの。食事を取る方法は?着るものは?教育はどうしてるの?」
彼はむっとした表情になった。
「教育?ぼくめんどくさいから、君の仕事ね?」
え?
「僕はクリエイターだから 造るけどその後は君がしたらいいよ。
きれいなものをみれたらそれでいいから」
「そんな。無責任な。」
「ルーラ お願い。」
造るだけ造って後は何も考えてない...... なんていうこと......父を超える才能を持っているのにそれを適当に......
こんないいかげんな奴のせいで父は死んだなんて......
その瞬間 私の中でカチリと何かのスイッチが入った。
彼が造ったもの 私が奪ってやる......
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