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「あの時もそうだったよね。僕の子が殺されたのに君は僕をほったらかしにした。
その後、落ち込んで立ち直るのにものすごい時間がかかったよ。
そして落ち込んで死にそうになっている僕のところにあの子を連れてきた。
ほっとくと見せかけて生きていたなんて......
それを知らない僕はどれほど落ち込んだか......なんていじわるなんだ。」
そう...... あの時、彼の子の細胞を前もってとっておいて、クローンを造ってダウンロードしていたのだ。
すぐにそのことを知らせなかったのは悪かったかもしれない。
でも、どうしても気分が悪くて生きていることを知らせる気になれなかったのだ。
「生き返らせてあげたのだから......感謝しろとまではいわないけど.....
.その言い方はないと思うんだけど。」
「君とは本当に合わない!」
ミリュウはピアノをどんとたたいた。
その音に私はびくっとした。
「そうかもね。でもいつもあなたの尻拭いをしている私に慰労の言葉くらいかけて欲しいわ。」
そんな言葉を口からしぼりだして言った。
「慰労の言葉だって!結果だけみれば君は優秀だと認めるんけどやり方がひどすぎる。
最近だってなにをたくらんでいるのか。」
「たくらんでいるなんてひどいわね。あなたこそヒトの増加に対して具体的な策は考えているの」
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