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もちろん、一体これから何が起こるのか気になって、その日は寝れなくなるかとすら思った。でも、しばらくしてものすごい眠気に襲われ、ベッドに横になるや私は寝てしまったらしい。
それくらい眠かったから、どこか遠くで誰かがドアをノックしている音がしても起きたくない。それでも、約束は約束だ。何度かよろけて壁で頭を打ちながらもドアまで行って開けた。
ドアの向こうには少女が立っていて「入っていいか」と聞くからどうぞ言うと、彼女は戸惑う様子もなくススッと部屋に入ってきてソファにさっと座った。きっと部屋の構造をよく知っていたんだろう。
その少女は顔の感じがお婆さんにすごく似ていた。特に歩き方はそっくりだった。
寝ぼけていたせいもあったのか、あのお婆さんがまた部屋に入って来たのかと錯覚したくらいだ。
双子にしては年が離れ過ぎているから、きっと孫か親戚だったんだろう。
私はまたよろけながら、ベッドまで戻って寝た。私もいくつか気になることはあったんだろうが、とにかく信じられないくらい眠かった覚えがある。
気がついたら、朝だった。
少女は居なくて、部屋の様子に変化もない。元々、家具はソファと衣類棚が一つずつあるだけだ。
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