第七章

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下の世界では成仏し損ねた魂が次から次へと誕生し、蠢いている。 そこへ駆けつけ鎌で斬り裂く。強引なやり方は可哀想に感じたこともあるが、自力ではどうにもできなくなってしまった魂を救うにはこれしかない。 きちんと天国門へと送り届けているんだから、これも人助けだと割りきって今日も鎌を振るう。 長いこと仕事をしていた甲斐もあってサクラの他にも良い同僚に恵まれた。後輩もできた。 その後輩達にも「ナオ坊」と呼ばれているのはなんだか納得できないが、親しみを込めて受け入れてもらえてるんだと思えば自然と頬は弛んだ。
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