第4章

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引き戸がガラガラと音を立て、開いた。おばさんは今まで眠っていたのだろう、パジャマにカーデガン姿だった。眠そうな目がわたしを見て見開かれる。 「真琴ちゃん?!どうしたの、こんなに夜、遅く?!」 「夜分、恐れ入ります!恵吾、いますか?!」 「えっ、ええ、いるけど、もう、寝てるんじゃ・・・・・」 「失礼します!」 おばさんが云い終わらないうちに強引に中に入った。 「ちょ、ちょっと!真琴ちゃん!」 おばさんの声を背にわたしは2階に続く階段を上がった。 「恵吾、開けるよ!」 恵吾の部屋の前に着くと、中に呼びかけ、ドアノブを掴み、捻る。鍵は掛かっていなかった。 扉を引き開ける。 「よう、来たか」 寝ていたら叩き起こしてやろうと思ってたけれど、予想に反して恵吾は起きていた。 部屋の奥、窓際の勉強机の椅子をこちら側に向けて、座っていた。指にはは火の点いたタバコを挟んでいる。いつもなら注意する所だけど今はゆるそう。 「恵吾!これ見て!」 わたしは抱えていたアルバムを広げて恵吾の目の前に突き出した。 「まあ、待て。コーラ飲めよ」 落ち着いた口調でタバコをもみ消すと。ペットボトルを差し出した。 「あ!あのね!」 恵吾が妙に落ち着いているのを見て無性に腹が立った。 「落ち着けって、な?」 「わ、わかったわよ・・・・・」 わたしは仏頂面でペットボトル引っ手繰ると、一気に煽った。、ためだろう、思いっきり、むせた。 炭酸が鼻に入って痛い。涙が滲む。 「大丈夫か?」 「う、うん、だいじょう・・ぶ」 わたしは涙を拭いながら云った。 「よし、じゃあ行くか」 椅子から立ち上がった恵吾に驚いて顔を向けた。 「ど、どこに?」 「玉藻神社だ」
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