第3章 囚われるかどうかは自分で決める

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そういうことしてみたい、って悶々と想像を巡らせてる間は良かったけど、実際いざ試してみると思ってたのと違う、ってなって逃げ出しちゃう子も結構いるね。やっぱ、夜みたいな女の子は特別だよ。あんなに何人受け入れてもずっと絶えずいきまくってたもんな。この子、おかしくなっちゃわないかな、ってちょっと心配になったよさすがに」 わたしは物憂く彼の間近な目を見上げた。 「そしたら、も少し手加減してくれればよかったのに」 彼はわたしの頭をきゅ、と抱きしめて笑いながら言った。 「何言ってんだよ。止めちゃ嫌、って泣きそうになりながらしがみついてた癖に。腰もずっと遣いっ放しで…。夜の身体って本物マジの淫乱なんだよな。抱けば抱くほど悦んでくれるから、つい頑張っちゃうよ。…可愛いよなぁ。ずっと触ってたい…」 彼らは二人して力の抜けたわたしの身体を撫で回し、うっとりと頬をすり寄せた。 わたしは目を閉じて彼らのするに任せる。 想像だにしなかったが、どういう訳かクラブの男の子たちはすごくわたしに優しかった。そりゃそれ本番の時は焦らすし苛めるし、卑猥な言葉で延々と責められたりどう懇願しても全然容赦してくれなかったりするけど。 それ自体はプレイの一環で、終わると大抵わたしを労わるように優しくケアしてくれる。あの『お披露目』の時も、殆ど意識が薄れて朦朧としたわたしを毛布で包んで誰かの膝の上に乗せて、頭がはっきりしてくるまで皆で髪や背中を撫でたり何かと声をかけたりして待っていた。やや意識を取り戻すと親切に抱き起こし、何人かでバスルームに運んで丁寧に身体を洗ってタオルで拭き、手分けして服を着せてくれたんだった。 それでもあそこまで激しくされた記憶はさすがに応えて、またしばらくクラスメイトの男からの連絡をスルーしては再び業を煮やした彼に画像を送りつけられる、ってパターンが続いた。最終的にはもうどうでもよくなって根負けし、ずるずるとクラブの『会員』に正式に登録される羽目になったけど。 さすがに何度も抱かれてやっと顔と名前が一致するようになった『夜のファン』の男の子たちは愛おしむようにわたしに思いおもいにキスして、また我慢できないように身体の敏感な場所を弄り始めた。まだするの?と思いつつ抗えず切なく喘いで脚を開いてしまうわたしに甘い声で囁く。 「夜がここに来てくれてよかった。
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